会員の紹介

2015年1月掲載

開きそうもない扉でも体当たりすると開いてしまうというのを何度も経験しました



    

東京大学
大気海洋研究所
特任研究員

久芳 奈遠美


Q. 学部・大学院での専門

物理・大気科学 / 理学博士(名古屋大学)


Q. 過去の研究履歴(略歴など)

地球フロンティア研究システム / 海洋研究開発機構 研究員:
詳細雲微物理モデル開発 詳細雲微物理モデルを用いた数値実験(雲微物理過程パラメタリゼーションの開発、人工降雨実験の評価のための数値実験など)


Q. 現在の専門分野(仕事の内容)

雲微物理モデルによる数値実験(全球モデルの雲微物理過程バルクスキームの改良のための基礎研究、衛星観測データの雲微物理学的解析など)


Q. この分野に入ったきっかけ

大学4年の時に公務員試験にも教員試験にも落ちて、しかたなくもらってきた大学院入試の募集要項を見たら、大気環境学というのがありおもしろそうだったのでダメもとで受験したらなぜか合格した。 大学院在学中に結婚、出産したので就職がままならず、赤ん坊を抱いて東京理科大学に押しかけて非常勤講師にしてもらった(保育園は就職できてからでないと入れない)。保育料の方が私の給料より高かったが、「夫婦の給料より高くなければいいんじゃないの」という夫の言葉に目からうろこが落ちて保育園に入れた。民間企業が気象ビジネスを始める時に誘われて会社員になったが、利益を求める企業で子育てしながらやっていくのは時間的に辛いものがあった。そんな折、営業に行った地球フロンティア研究システム(の海洋研究開発機構)で予算が厳しいので外注はできないけど、研究員にならないかと言われた(給料払う方が安上がりとか)。大学院を出て13年もたつのに今さらと思ったけれど、当時雲物理はあまり人気がなくそれほど進展していないからと説得され真に受けてしまった。行き当たりばったりの人生だったけれど、その都度こっちだと感じた時には思い切って飛び込んでしまって正解だったかと。


Q. 現在の研究(仕事)の魅力やおもしろさ

自分が開発した雲微物理モデルにより、それまでわからなかったことが解明できた(と思った)こと。


Q. これまで研究(仕事)をしていて辛かったこと(解決策なども)

子供が保育園に行きたくないと泣くと胸が痛んだ。でも迎えに行くと遊びに夢中でなかなか帰ろうとしないのでほっとした。大学の非常勤講師をしていた時に、子供が保育園に行かないと頑固にぐずったので仕方なく教室に連れて行き物理数学の講義をしたことがある。おとなしくしていたものの「保育園の方がずっと楽しい」と言ってその後はぐずらなかった。


Q. 研究(仕事)以外の楽しみや趣味

たまに東大柏の葉キャンパスに現れるチーバくんを見つけて一緒に写真を撮るのが好き。夫婦で旅行に行くこと。


Q. 仕事とプライベート(家庭など)のバランス

仕事がうまくいかなくても時間がきたら帰宅する。炊事中とか入浴中とか、ふとした時に思いついて解決することがよくある。


Q. 進路選択を控えた大学生、大学院生へのメッセージ

本当にやりたいことがあれば、数々の不都合があっても後からたいていなんとかなるものですから初めからあきらめたりしないでください。開きそうもない扉でも体当たりすると開いてしまうというのを何度も経験しました


Q. 民間経験・海外経験

民間企業に勤めていた時は利益を求められたので、良心的な質の良い仕事が必ずしも利益に繋がるとは限らないのでストレスになったが、研究職は質の良い仕事を追求していればそのうち報われると思っている。

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