会員の紹介

2018年4月掲載

空気はきれいなのだろうか?



    

一般財団法人電力中央研究所
環境科学研究所 大気・海洋環境領域
主任研究員

板橋 秀一


Q. 学部・大学院での専門

気象学、大気環境科学 / 博士(理学・九州大学)


Q. 現在の専門分野(仕事の内容)

・大気汚染物質(光化学オキシダントやPM2.5など)の数値モデリング
・発生源(国内・国外、人為起源・自然起源)の影響評価


Q. この分野に入ったきっかけ

小学生のころに理科の授業で習う環境問題全般(地球温暖化・オゾン層破壊・砂漠化など)に漠然と関心を抱いたことが記憶にあります。その中でも公害問題が特に印象的で、じつは空気はきれいではないかもしれない、ということに大変驚き、それ以来、大気汚染というキーワードがずっと頭にありました。大学では気象学を専攻し、現在の専門である大気汚染の数値モデリングには大学院から取り組みました。


Q. 現在の研究(仕事)の魅力やおもしろさ

ある研究課題に対して自由に取り組むことができる点は、研究職として魅力的な面だと思います。ただ、自由であると同時に、発想が浮かばない辛い時もあります。一方、プロジェクト関連などの仕事では、確実にやらなければならないことというのも存在します。そのようないくつかの研究がうまく結びつき、新しいことが芽生え、次の研究につながっていくことがおもしろいです。


Q. これまで研究(仕事)をしていて辛かったこと(解決策なども)

プログラミングやデータ解析などの研究そのものがなかなか進まない時は辛いですが、いつか解決すること(方向転換を含む)でもあるので、おもしろさと表裏一体に感じています。学術論文の査読で厳しい意見をもらう時が最も辛いかもしれません。そもそもの発想がダメだったのかと反省します。研究に先立ちきちんといろいろな論文を読むこと、第三者の立場になって自分の研究を振り返ってみるなど、解決に向けてやるべきことは数多くあると思いますが、まだまだまだ鍛錬の途中です。


Q. 研究(仕事)以外の楽しみや趣味

・のんびり歩く、いつもと違う道を歩く
・コーヒー
・(たまに)料理


Q. 仕事とプライベート(家庭など)のバランス

平日は、仕事を持ち帰らないようにし、プライベートの時間ときっちり分けることを心がけています。休日はきちんと休みます。ゆっくりと休んだ方が、案外と効率が上がったりするものかもしれません。


Q. 進路選択を控えた大学生、大学院生へのメッセージ

自分の研究結果が出始めると、それを発表する機会が出てくると思います。予算的な面もあるとは思いますが、国内外を問わず、ぜひいろいろな学会や研究集会に参加して下さい。いろんな人を知り、いろんな人に知ってもらえるチャンスです。思わぬ出会いが、思わぬ形で選択肢を広げてくれることがあると思います。


Q. 民間経験・海外経験

2017年12月から1年の予定で米国ノースカロライナ州立大学に客員研究員として赴任しています。みなさん朝早く、帰りも早いです。17時前から大学構内の道路は渋滞します。しかし生産性の高さは驚くほどです。大学の廊下には最新の論文や要旨が貼ってあり、常に競争意識があることがうまく働いているのかなと思います。テクニカルスタッフさんなど研究体制が充実している点も感じられます。新しい研究の発想は、頻繁に開催されるセミナーや、コーヒーブレイクでのおしゃべりでしょうか。研究室のゼミもお菓子を食べながらというのは衝撃です。


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